【終身保険で計算してみた】保険は貯蓄に向いてない

【終身保険で計算してみた】保険は貯蓄に向いてない

マニュライフ生命の終身保険で計算してみる

2019年11月、終身保険の返戻率はマニュライフ生命がトップ(参考:the360.life)とのことです。

加入者年齢/35歳男性、保険料払込期間/60歳払済、保険金額/1,000万円、非喫煙体で試算して返戻率は108.8%(60歳払済直後)となっています。
喫煙者の場合は、オリックス生命で107.1%(60歳払済直後)がトップとなるようです。

投資商品に健康状態は関係ないので、より返戻率の高いマニュライフ生命で計算していきます。

終身保険の返戻率を複利運用で考えたら何パーセント?

上記の試算だと、保険料が25,150円で総額7,545,000円に対して60歳払済直後で821万円くらいになり、死亡時には1,000万円が支払われるので132.53%となります。

資産運用シミュレーション(金融庁)で同じ金額・同じ期間を入れて試してみると利回りが0.668%のとき8,209,112円と近い数字になりました。

ただし、保険料には貯蓄部分だけでなく保障部分に対するものもあるため、貯蓄部分の保険料を計算してみます。厚生労働省の平成30年簡易生命表の概況によると35歳男性の平均余命は47.03年とあるので82.03歳までの定期保険でカバーできます。

簡単にシミュレーションできるオリックス生命やライフネット生命で1,000万円の80歳までで見てみると保険料が5,270~5,540円でした。90歳までで見てみると保険料が8,020~8,397円でした。オリックス生命は85歳も見れて6,610円でした。

82歳だと6,000円程度になると考えられるので、25,150円から6,000円を引いた19,150円で計算しなおすと利回りが2.715%のとき8,209,328円と近い数字になりました。

マニュライフ生命の終身保険の利回りは良くても2.715%ということです。(35歳男性の場合。非喫煙者に限定しているので貯蓄部分の保険料がもう少し多いはず)

ただし、低解約返戻金型であるために60歳(保険料を払い終わる)までに解約すると返戻率が70~75%程度になってしまいます。
10年後に解約した場合は約300万円払って約226万円が戻ってくることになります。
これも同様に保障部分だけを計算すると約230万払っているので結局元本割れしています。

終身保険よりも利回りのいい金融商品は?

利回り2.715%というのはかなり良いですが、30年近く払い続ける中で絶対に解約しないという条件はかなり悪いです。契約者貸付でしのごうとしても金利3%なのでツラいです。

積み立てた結果、手元資金が苦しいから解約なり貸付を受けるということにならない程度の範囲に設定することで、それなりに魅力はあると思います。

日本取引所グループの資料によると、直近18年の日本株の配当利回りの平均は1.61%、税引き後は1.27%なので配当金もらうだけではマニュライフ生命の終身保険に勝てません。

配当込みの日経平均トータルリターン・インデックスであれば、3~5%くらいで推移しているので終身保険に勝ちますね。

結論

終身保険で積み立てるよりも設定している金額に近い定期保険に入って、残りのお金を投資信託などに入れたほうが良い。
ハンバーガはセットの方が安いのに、金融商品はセットの方が高くなりがち。